湯原温泉の老舗旅館で本格イタリアン・フレンチ(岡山)
岡山県真庭市の湯原温泉街にやってきました。
湯原温泉といえば全国露天風呂番付で"西の横綱"として認められた「砂湯」、そして風情ある町並みですよね。
ご紹介するのは、こちら老舗旅館「油屋」です。
歴史のある建物で素敵な佇まいですよね。
こちら老舗では珍しいあるものがいただけるということなんです。
早速お邪魔します。
元禄旅籠 油谷は1688年に創業、食事と温泉が楽しめる食湯館は、明治時代のものをリニューアルした建物なんです。
ひょっこり覗いているのは、湯原といえばのハンザキです。
こちらでいただける老舗なんだけど、ちょっと珍しい食べ物というのは何でしょうか?
(高橋裕亮シェフ)はい、当館では、イタリアン・フレンチをご提供させていただいております。
えっ、和食ではなく!?
なんでイタリアンとかフレンチを出そうと思ったんですか?
(高橋裕亮シェフ)旅館でやっぱりイタリアン・フレンチっていうのは、他にはない特色だと思いますので、新たな挑戦として始めさせていただきました。
食湯館では、もともと和食を提供していたんですが、6月30日にイタリアンやフレンチが楽しめる場所として新しく生まれ変わりました。
腕を振るうのは、油屋16代目の高橋裕亮さん。
フレンチの店で修行をし、和食との融合を始めました。
どれも美味しそうですね。
まずは”イカと大葉のジェノヴェーゼ”からいただきます。
うん、美味しい。
大葉の香りがふわっとやってきますね!
(高橋裕亮シェフ)そうなんです。ジェノヴェーゼっていいますと、やっぱりバジルの印象が強いと思うんですけども、旅館の中でのレストランですので、「和」のテイストを意識して、大葉を使ったジェノヴェーゼを用意しております。
「和」を意識してあえて大葉を使ってるんですね。
私が知ってるジェノヴェーゼとは、一味も二味も違う、そんなパスタですね。
なんか爽やか〜な感じがしました。
(高橋裕亮シェフ)はい。夏に向けて皆様に楽しんでいただけるかなと思います。
バジルを使ったジェノヴェーゼと比べると、あっさりとした中にも、奥深い味を感じることができます。
他にもこんな工夫が...。
(高橋裕亮シェフ)茹で汁を入れるところがあるんですけども、そちらであえて「昆布水」、昆布を水で戻して旨味を出した水を使って、パスタ全体に日本人が好きなうまみを取り入れるようなところを意識してます。
イタリアンなんですけど、和の要素がしっかり詰まってますね。
続いては、メインの肉料理をいただきます。
あっ、柔らか〜い。肉の旨みがしっかり伝わってきますね。
(高橋裕亮シェフ)お肉もしっかり表面を焼いた後に、オーブンでじっくり焼くことによって、しっかり柔らかい状態でご提供しております。
あっさりとした肉だなと思ったんですけど...?
(高橋裕亮シェフ)焼肉とかでもおなじみのある部位だと思うんですけども、ハラミサガリといった部位を使ってまして、それをステーキで食べていただけるので、そこも楽しんでいただけるポイントかなと思います。
バルサミコ酢がアクセントになり肉の旨味を引き出していました。
実は高橋さん、あのフレンチの巨匠・三國清三シェフが手がける東京の老舗フレンチ「オテル・ドゥ・ミクニ」で修業を重ね、イタリアンを含む欧州料理を学びます。
その後、別のフレンチ店で店長兼調理長を担当し、この春、岡山に戻ってきました。
(高橋裕亮シェフ)旅館で食べていただける料理ということで、本場そのままのイタリアンという形ではなくて、「和」の要素も取り入れたイタリアンになってます。
やはり修行されて「和」のテイストを入れようっていうふうに思ってたんですか?
(高橋裕亮シェフ)そうですね。元々旅館でずっと育ってきましたので、「和のテイスト」を、僕が修業した「オテル・ドゥ・ミクニ」というお店もすごく和を意識した料理を作るフランス料理店だったので、自分もそういったものをしていきたいと思っております。
油屋では、ランチメニューだけでなく、事前に予約をすればディナーコースも楽しめます。
(高橋裕亮シェフ)今後は宿泊の方だけでなくて、レストランの日帰りでのご利用もできますので、岡山県内の方々、たくさんの方々に足を運んでいただけたらなと思っております。
お腹を満たした後は、ゆっくり温泉に浸かって宿泊するのもおすすめです。
ぜひ風情ある佇まいの中でいただく、イタリアンやフレンチを味わって優雅なひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか?