日本のアニメーション美術の創造者美術監督で背景画の巨匠、山本二三の作品が今、倉敷市立美術館で展示されている。未来少年コナン・天空の城ラピュタ・火垂るの墓・もののけ姫・時をかける少女など、作品の舞台設定の重要な役割を担う背景を一から具体的に作り上げていくのだから、その発想力は素晴らしい。山本氏は建築を学んだことも、作品の緻密さに表れているのかもしれない。二三雲と言われるほどの、雲の動きや躍動感、タッチはどの作品にも表れる。先日会場で先生のデモンストレーションがあり、その時の作品も展示されている。今回、展覧会にあわせ、倉敷の街並みを書き下ろしてもらっている。写真のように細かいのに、かなりのスピードで仕上がっていたというから驚きだ。アニメーションはスピードが大切なのだそうだ。10月15日、11月3日に山本二三氏の作品に自分のキャラクターアニメーションを登場させるワークショップも開催される。展覧会は11月26日まで。