番組審議会

<第642回審議会概要>
■開催日時 平成27年9月9日(水)
■場所 山陽放送本社会議室
■議事の概要 9月9日(水)紙上参加を含め9人の委員全員が出席。
山陽放送の自社制作番組とTBSを中心とするネット番組について各ジャンルごとの番組批評が行われた。
まず自社制作のテレビは、報道特別番組「戦後70年 岡山・香川 戦争の記憶を継ぐ」(8月15日放送)
▽広範囲の取材で大変だったと思うが、非常にいい番組だった。
▽各局でいろいろな戦後70年特集があったが、ローカルでこれだけの取り組みをしたのは秀逸だった。
▽瀬戸内海の残留機雷の史実を番組冒頭に構成したのは、地元の戦後を意識させるのに効果的だった。
▽戦没者の妻たちの証言を含め、戦争体験者へのインタビューや写真には実体験からの重みがあり、次世代へ語り継がなければならないと痛感した。
▽体験者たちからのメッセージを若い人たちがどう受け止めたのかもっと知りたかった。
▽安保法制についての出演者の言及は中途半端でややバランスにかけ、この番組からは切り離したほうが良かったのではないか。
との意見があった。
ひきつづき、TBSを中心とするネット番組について各ジャンルごとの番組批評が行われた。
▽報道・ニュース番組
「報道特集」は中国の小学校の社会科授業の実態や日本がドイツ同様に戦争の加害者であり被害者でもある側面など多面的な報道が際立つ。「ニュース23」は安定感があり、内容の取り上げ方も全体的によく整っているが、映像によるダイジェストや特集の強化など他局との差別化を期待する。「世界遺産」は余計なバラエティ色が無く現場主義に徹し、ナレーターの藤原竜也さんがとてもいい。「情熱大陸」は世界陸上の競歩や世界女子バスケットの結果も番組内容に連動して速報するなどの工夫がみられる。
▽情報系番組
「あさチャン!」は夏目三久さんで定着してきているが、もう一息しっかりしたコメンテーターが必要か。「白熱ライブ ビビット」の国分太一さんの頑張りは買えるが、真矢ミキさんは向いていないのでは。朝の情報系番組として紫色のセットはいかがなものか。「サンデーモーニング」は張本さんがマンネリ化しているが、若いコメンテーターの起用や演出などの努力は評価できる。ただ、平凡な意見の羅列でなく、しっかりとした意見を十分伝えてほしい。「情報7daysニュースキャスター」は情報にあふれるWEBよりも1週間のニュースをきちんとまとめてくれる。ビートたけしやコメンテーターの絡み方を工夫すればさらに良くなる。全般的にニュースや情報系の番組コメンテーターには意見の偏りが見られる。取り上げ方に偏りがないよう配慮が必要だ。特にお笑い系のタレントは必要ない。
▽ドラマ
TBS60周年特別企画2夜連続スペシャルドラマ「レッドクロス~女たちの赤紙~」は、従軍看護婦という視点から戦争を考えさせる感動的な力作であった。主演の松嶋菜々子さんはもとより、鶴瓶さん・赤井英和さんらの熱演が光った。
「天皇の料理番」は佐藤健さんら役者の演技が素晴らしかった。「ナポレオンの村」はイメージが「ルーズヴェルト・ゲーム」に重なり、新鮮味に欠けた。「表参道高校合唱部」など青春ドラマはもっとハッピーで単純明快なものがいいのでは。

などの意見があった。