番組審議会

<第503回審議会概要>
■開催日時 平成14年4月10日(水)午後2時00分~
■場所 山陽放送本社第一会議室
■出席委員 高山雅之(委員長)、片山浩子(副委員長)、有吉捷郎、岩佐武彦、岡 将男、 岡 靖彦、金森満廣、中力 昭、中澤正良、中谷和子
■社 側 大倉副社長、谷本報道制作局長、井上ラジオ局長、野崎業務局長(番組審議会事務局長)、秋政編成部長ほか
■議事の概要 14年度最初の審議会では、まず社側のメンバーと委員の紹介が行われたあと、業務のため欠席した石井社長にかわって、大倉副社長から新年度のあいさつがあった。
2名の交代があった委員は新議員をふくめ10人全員が出席、互選の結果、委員長に高山委員、副委員長に片山委員が選ばれ、議事に入った。
■主な意見 今回は宿題の批評はなく、
フリートーキングで、委員から出されたおもな意見は次の通り。
△ 時代劇によくみられるが、悪者は成敗、悪が殺されるのは子気味がいいといったシーンは、無意識のうちに人間の深層心理にあたえる影響は大きい。
青少年の殺人事件との関連で心配する。
△ テレビは一方通行の形が非常に大きくなっている。またデジタル放送になると、キー局の力がどんどん強くなり、地域社会の情報がなくなってしまう時代を恐れる。
地元放送局は、地域の情報をいかに吸い上げ、いかに発信するかが大事になる。
△ 食品の偽装事件では、そのものが起きた背景まで踏み込んで十分取材した報道がなされていない。
日本人のブランド志向という問題もあるが、食品についてのイメージをテレビが作りすぎるところにも問題がある。
背景取材をきちんとやって、しっかり勉強をして報道していただきたい。
△ メディア規制の法案について、新聞、通信、放送関係の320社が、言論の自由を脅かすおそれがあるとして声明をだしている。
法規制はできるだけ少ないほうがいいのであって、メディア規制も法律でやるべきではなく、あくまで自浄作用、自主規制のもとにやるべきと考える。
△ この1年のテレビでは、同時多発テロ事件と政治のワイドショー化が大きなポイント。
同時多発テロ事件では、同時性をフルに発揮してその強さが再確認されたが、その後テロをどのように検証し、どこに疑問点をもっているかといった作業がなされていないのが残念である。
△ ラジオも、視聴者に迎合するのではなくて、数はすくなくてもマスコミの真髄といえるような、視聴者の記憶に残る番組を作って欲しい。
△ 市町村合併、環境問題、教育改革、少子・高齢化問題などを、地域社会に密着した問題として、鋭く追及してもらいたい。
△ 衛星放送の時代は、競合する外国にも電波が届くので、番組制作にも国策を考えたつくりが必要になるのではないか。
△ クラシック音楽も流してほしいし、地域密着ということからエリアの童謡、わらべ歌も聞けるチャンスを作ってほしい。
正しい日本語の使用にも心がけて欲しい。
△ 家族問題も地域社会の問題も少子化という人口問題によるところが大きい。
地域の問題として捕らえ、プロジェクトを作って取り組むくらい、この人口問題に腰を据えて取り組むのもいいのではないか。
△ 経費、時間などの制約はあろうが、テレビの影響力は大きいだけに、地域文化の向上にも力を貸して欲しい。