活動報告 3日目
まとめ
目の前の海は豊かな海か?
地引き網漁体験
3日間学んできた「里海づくり」。
何十年も前から里海づくりを進めてきた白石島は、はたして豊かな海なのか?
地引き網漁にみんなで挑戦し、海の生き物を調査しました。
早朝、浜辺に集合したみんなは、これから体験する地引き網漁にわくわく♪
最初に捕かくしてはいけない魚について説明を聞きました。
海に仕掛けた網を全員で持ち、「よーいしょ!」
引き揚げた網には、たくさんの魚がかかっています!
ぴちぴちはねる魚を一匹ずつ持って写真をパチリ。
タイやアコウ、アオリイカ、今ではめずらしいタケノコメバル、シログチなど10数種はいるでしょうか!
「たくさんのお魚が網にかかって楽しかった」
「こんな大きな魚が近くの海でとれるなんてびっくり!」と驚きの声も。
貴重な体験ができました。
白石島の漁師さんからは、海洋牧場による「里海づくり」が進んでいることで、大小の魚がたくさん獲れるような「豊かな海」に変わりつつあることも教えていただきました。
この地引き網体験を通じて、子どもたちは漁師さんの営みや工夫、大きな魚や小さな魚が海に共存していることを知ることができました。「豊かな海」とはどういう海なのかを実感できたようです。
学びのまとめ
「豊かな海」について考えよう!
いよいよ3日間の学習の総まとめ。
グループに分かれて意見交換をしながら、どうまとめるかを考えます。
最後は全員の前で発表です!
「大島美の浜漁協 海の見える家」に戻ったみんなは、グループに分かれて3日間で学んだことを振り返りました。今日までに学んだ内容、「自分たちにできること」はなんなのか?
学習ノートに書いたこと、撮った写真などを見ながら意見を出し合います。途中で意見が分かれたり、うまくまとまらなかったり。それでも時間内には話し合いが進み、発表シートに清書をしました。
グループごとに全員の前で発表です!
発表の順番を決めて、一人一人がグループのまとめを発表しました。
「今回学んだことを周りの人たちに伝えたい」
「海の生き物の種類がもっと増えるような豊かな海にしたい」
「瀬戸内の魚をもっと食べて、漁師さんを助けたい」
子どもたちの意見が素晴らしいと、田中さんや森下さんからも講評をいただきました。
子どもたちは、仲間の意見を聞き、発表することで、3日間身をもって体験した学びをより深めることができたようでした。
コラボおにぎり弁当制作!
どの具材がおにぎりに合うかな?
今回のイベントオリジナルのおにぎり弁当づくり。
瀬戸内の魚を使った具材からみんなで投票して、おにぎりの中身を決定!
さてどんな具材が合うかな?
みんなで試食しながら考えました。
みんなで具材を決定し、イベントオリジナル商品「前浜もんおにぎり」を開発するという商品化プロジェクト!
おにぎり弁当に使う具材の魚料理や副菜を準備してくれたのは、「長谷井商店」の中島さんです。まず、子どもたちが実際におかずを試食。どんな組み合わせなら、お店でも売れるおにぎり弁当になるでしょうか?
みんなに配られたのは、俵おにぎり型のごはん、チヌ、サワラ、ハモ、ヒラ、ゲタの5種類の魚のおかず、おそうざい、野菜、のり。この具材をのりで巻いたり、ごはんにのせたりしながら、自分だけのおにぎりを作って試食します。
「これはおいしい」「これとこれは合うね」と声が上がります。
そして最後に、どの魚のおかずがおいしかったか投票!
チヌ、ハモ、ゲタの3種類に決定しました♪
コラボおにぎり弁当のパッケージイラストを描こう!
パッケージもみんなでデザインします。
イラストのプロから魚の描き方を学んで、パッケージを魚でいっぱいにしよう!
好きになった魚、気になった魚はいるかな?
最後のお絵描きワークショップを指導してくれるのは、山陽新聞社のイラストレーター・「ヤマちゃん」こと山崎晋介さんです。まず黒板にお手本を描いて、りんかくの取り方、背びれや尾ひれの書き方、目や口の位置などコツを教えてくれました。
みんなも海で見た魚を思い出したり、しおりを見たりして、鉛筆やマジックで魚の形を描きます。「思い切って線を引いてみて」「消しゴムで消さんでいいから」と、ヤマちゃんが一人ひとりにアドバイスしてくれます。
次は、色鉛筆やマジック、クレヨンで色を塗ります。カラフルな魚、パステル調の魚、墨絵のような魚…どの魚も個性的♪「みんなそれぞれの特徴がよく出ているね」とヤマちゃんも大絶賛。
24匹の魚のイラストが完成しました。
「前浜もんおにぎり」のパッケージになるのが待ち遠しいですね。
これで3日間の「おかやま里海づくり調査団」は修了。
「豊かな海」とはどんな海かを考え、瀬戸内海を豊かな海にするためには、人の手によって、海の生き物たちが住みやすい環境を整える「里海づくり」が大切だと学びました。
今回のイベントを通じて、豊かな海を守るために自分たちに何ができるのかを学び、「今回知ったことをたくさんの人に伝えていきたい」と話してくれたこどもたち。未来の瀬戸内海を守るために、きっと一人ひとりが活躍してくれることと期待しています。