「バカンスの間に思ったこと」

 フランスは観光客の憧れの国である。ツアーに加わったり、パリジャンが夏休みで空の間でも、観光に訪問する人は多い。ある観光グループで知人も関係するツアー団体で、家族4人連れがまずパリに最初に足を踏み入れたのだが、自由行動の初日に早速ルーブル美術館で、パスポートをご夫妻二人共掏られてしまった。これから始まる先の長い旅がパスポートなしでは継続不可能、土曜日のことで日本領事館も閉まっているから、観光会社やガイドさんがいくら努力しても、月曜日のオープンまでは手の施しようがない。月曜日に領事さんにお電話したら、「その方の件聞いています、今朝も開館以来もう何人も日本人の方が被害にあって見えています」とのことである。幸い後日聞いたら、この人の場合パスポートが捨てられていて、拾得通知が領事館にあって月曜日の午後戻り、旅がタクシーで追い着いて続けられましたとのこと。別の団体の他の知人もパリの空港でパスポートを紛失、届を出して観光会社が手配をしたら、数日後に出てきて旅行中に手許に戻ったそうである。大体捨てる場所が決まっているような話も聞かされ、盗人も、警察も、旅行会社も、添乗ガイドも、領事館も、みんな経験者で上手く対策処理ができあがっているものだと感心。肥ったカモは沢山来て頂かないと、根こそぎ取って本当に困らせて、来なくなったら仕事の上がったりである、掏りだって20%の消費税は納める納税者なので、観光立国とはこういうことかと思ってしまった。盗られる方が不注意なのである。

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