岡山市出身でフランスのパリを拠点に活躍する画家、赤木曠児郎さんから月に1回程度「パリ通信」を送っていただいています。

2016年6月11日

「サミットって、なぁーに?」

 半世紀におよぶ自分の記憶からよると、首相や大統領が頻繁に外国を訪問、出歩くようになると、大体その国の政治が上手く行ってないのである。大統領の支持率などがグーンと下がっていて、国に居られないから外交の理由で、外国に渡り歩くのである。1970年代にギスカール・デスタンという大統領があったが、日本が何度招いても動かず、まだフランスの誇りを、「高く」持っていた人だった。あのドゴール大統領でさえ、最晩期カナダにと出掛けて、国内は学生騒動、すぐあと消えた。昨年の暮れ、国連の気象サミットとかで大騒ぎして世界の首脳がパリに集まったが、なんだか結論は希薄なものだった。今度は日本でG7、派手な警戒や、体制で仕事しているように見えるけれど、役所の仕事作り、緋牡丹博徒の親分衆の手打ちの集まりの派手さと、どれだけ違いがあるのだろう。インターネットで済む時代である、顔を合わせるコミュニケーションも必要なのだろうが、あちらでもこちらでも年中あつまり、それに付随の各省の分科サミットまで、国費を節約しないで、振り撒いて活性化、アベノミクス?なのだろうか、舛添さんだけではない。なんだか東京都知事も、安っぽくて憐れだし、得意になって攻めるマスコミも、どうかなと思うときがある。政治家などの役職につく役得サービスや特典は大きい、ただし仕事をしてもらうために人を選んだのは選挙民なので、選挙人(雇い主)は職責を厳しく評価し、関心を持ち、投票を通じて管理しなければならず、棄権や無効投票なんてもっての他となる。二世や三世議員なんていう職業的一家を作らせてはならないとも知っていて、常に新しい政治家に期待しているフランスのひとたちの考え方にも賛成である。35歳で財務大蔵大臣に就任したり、若手女性大臣が誕生したりする。親分子分の陣笠取り巻きや、派閥が嫌いで水の流れを澱ませない、周りに同調しないで、自分の意見を堂々と言える新人に、政治を託したいのである。

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