岡山市出身でフランスのパリを拠点に活躍する画家、赤木曠児郎さんから月に1回程度「パリ通信」を送っていただいています。

2015年9月10日

「もう秋のシーズーン」

 フランスでは9月が新学年度開始で、4月の日本と習慣がちがう。どちらが良いか、正しいか、言い張ってみても仕方ないことで「郷に入れば郷に従え」の名言をモットーに生きて来た。嫌なら自分の国に帰れば良いので、国際的だとか、こちらの方が良いなどと自分の国の習慣を押し通そうなどと考えると、これは文化侵略になる。受け身のようでいて、この言葉の知恵にどれほど救われたかは、計り知れない。日本に生活するフランス人が本国に来ると、「あれはタタミゼ(畳化)されてる」と、やはり差別される。パリとは違う空気を身につけるのだろう。いまヨーロッパは、移民の波に襲われている。以前は共産中国とか安南(東洋の旧植民地)からが多かったが、昨今は地中海沿岸諸国からの国内宗教戦争による避難民、アフリカ諸国の飢餓からの避難民、戦争が無く、安定して社会保障の制度の良いヨーロッパに、何とか入り込もうと押しかけて来るのである。

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