「もう秋のシーズーン」

 70年前、第二次大戦直後は、労働力不足で、安い労働力として移民も歓迎されたが、今では失業がヨーロッパの大問題で、社会不満のネックポイントになっている。労働力は余っているし、社会的余裕から皆が高学歴になり、物量的に考えても学歴に似合った職場など、そんなに満足の行くほど数がある訳がない。そこにまだ毎年数十万、百万に近い単位で流れ込んでくるのである。日本はまだ3K労働に、安い移民労働力歓迎などと言っているが、本当に働きに来だしたら、大変な社会問題を抱えることになる。密移民斡旋業も大変巨大な産業で、違法スレスレのところで活躍する業者があって、送り込みの成功を仕事にしていて問題になる。国際連合機関のユニセフなどが宣伝の、飢えた子沢山の子供が育って、もしヨーロッパの国に入って社会保障などにありついたら、働かないで遊んで食べられる天国に入る宝くじに当選したような気分になるだろう、だからみんな憧れ、目指すのである。しかしとにかく、アフリカのことはアフリカ、アラビアのことは、アラビアで解決してもらいたいものである、テロの輸出なんて、もっての他である。人々のバカンスに出掛けて少なくなる7月、8月の季節は、パリ市内のインフラ整備の季節でもある。到るところ道路は掘り返され、給水管、給湯管、配電線などの工事だらけ、地下鉄駅でも改修工事で臨時に閉じられていたりも多い。店舗も8月下旬は改装、改築工事の花盛りである。ゴミ回収業者も休まない。このような業種の人は、夏休みが忙しい訳である。

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