岡山市出身でフランスのパリを拠点に活躍する画家、赤木曠児郎さんから月に1回程度「パリ通信」を送っていただいています。

2013年9月9日

「印象記」

  9月に入って、また人波がパリに戻ってきた。7・8月の夏休みの間は、世界中からやってくる観光客の集まる場所は一杯だが、普通の街は、みんなシャッターを降ろして商店も休み、閑静で涼しく過ごし良いパリなのであった。人々が夏休みに求めるのは、太陽に当たりに行くのであって、紫外線を毛虫のように恐れ日射を避ける日本女性は、衣装なども「異常の群れ」としかフランス人の眼には見えない。さすがフランスでも以前のように、真っ黒に肌を焼いて競っていたのは減ったようだが、ここでは太陽が求められている。太陽の南仏に向け一番人の移動が集中する日は、ハイウエーが800キロの渋滞、つまり東京から岡山のあたりまでノロノロ運転、休み明けの日にはそのまた逆が繰り返され、民族大移動の日と警報が流されるくらい。何もそこまでと思うが、実際なのである。

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