岡山市出身でフランスのパリを拠点に活躍する画家、赤木曠児郎さんから月に1回程度「パリ通信」を送っていただいています。

2013年8月11日

「失言?」

  コムデギャルソンという、有名な若者ブランドを知っている人は多い。しかし今から10数年前、ナチスの収容所の囚人服をデザインに生かしたコレクションを発表して、ユダヤ系の人の多いファッション業界から、抹殺されてしまった。当時パリのファッション界の二本の柱のように輝いて注目されていた二人だったが、Ysのヨージヤマモトだけ残り、コムデギャルソンは細々と続き、今もまだ残っていたのと、最近少し名前をみることがある。フランスの政界に、ル・ペンという人が居てFN(国民戦線)という団体を組織、極右翼とされている。本人も年を取り、娘さんが後を継いでいるが、本当のことを言うから意外と支持者があって、小さくても政界地図でも消せない一角を占めている。しかし文化人やエリートクラスで、FN支持を言う人はいない。言えば即座に文化人の仲間、出版界から干され、レッテルを貼られて失業してしまう。ヒトラーの「わが闘争」が発禁書で、目にすることはない国である。毛虫のように嫌がられる、表面だけかも知れないが。

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