「暖かいパリの昨今」

 社会党政権が、結婚の制度を大きく開こうとしたが、モノカップルの誕生反対の波が、フランス中から起こっている。つまりゲイやレズ同志カップルも合法化して、養子家族も認めようとしたが、家族とは男と女の一対一で、子供を自分で生んで続けるものではないか、との保守や宗教団体からの問いかけの波である。54%のフランス人が反対との世論調査の結果もあるのに、政府が公約で選挙に勝っているのだから、対話に応じようとしない。
1月13日の日曜日には、全ての社会に対する不満の訴えの大デモ行進、集会の日にしようと、呼びかけが大きく出ている。フランス全土から900台のバスで乗り付け、エッフェル塔下シャンドマルス公園に集まる。
正月明けの今週、国営のラジオ放送は、ニュースや番組を流すのを、もう3日間もやめ、ストライキで音楽だけ終日流している。保守政権に対して、デモやストは左翼陣営が専売と思っていたが、現実に社会党政権に移ってみても、組合も、労組も、子供が親に甘えるダダねだりみたいなもので、ますますやり良いのかも知れない。

2013年1月10日 赤木 曠児郎

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