カナの饗宴
「暖かいパリの昨今」
1月1日から、公共料金が毎年申し合わせた様に、全てが少しづつだがアップする。不景気だ、失業だと言いながら、必ず上げられ、下がる事はない。年金、社会保障や最低賃金も上がる。僅かな%上がるのだけれど、全てが上がるのだから、苦しくなるだけである。役人が義務のように毎年上げる。所得税の公約だけは別だが、値下げを言い出す役所はない。電気、ガス、郵便、地下鉄料金、国民保険の払い込み、保険の掛け金、みんなとにかく上がるのである。デフレの言われる日本が羨ましい。
不景気だ、失業増加と言われるが、不思議なことにレストランや、カッフェだけは、常に賑わって人が居る。特に人気のレストランとなると、予約が絶対必要で、飛び込みだと大概満席で断られる。人の入っていない店が無いでもないが、それは店側の問題で、値段が高いだけで酷いとか、不潔、時代の好みに会っていないとか、必ず問題ありである。飲食店だけは、日本だけではない、フランスでも、何時でも賑わっているのである。
一方で、定番で決まった衣類、日用品、クリスマス贈り物、本、CDなどは、インターネットで買い物をする人が増えて、こちらが大繁盛。店に行くのは、1月9日、今週からの特売に押しかけるだけとか、世知辛い。クリスマスの贈り物もネットで選ばれ、年末年明けのネット販売業者は、もらった人からの、気に入らないから商品交換の受付で、また大混乱のパンク状態になっているそうである。電子ゲーム器が子供にも繁盛し、昔からの大手人形メーカーの倒産が、年末ニュースに目を引く。年明けは、1988年からシャンゼリーゼで大きな店を開き、今ではフランス中に26店舗に発展の、バージンメガストアーが倒産と出る。CD、DVD、本などが、ネット販売に移り、変わっているのである。シテイ銀行が移転した後の大きな目貫建物に入り、かって若者を集め人気の殿堂だったが、巨額の家賃未払いが溜まっているとか、1200人の失業ニュースである。
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