グレ・シュール・ロアンの黒田清輝通り(2)-黒
≪書籍・作品集≫
『アカギの版画パリ百景』
マリア書房(京都)
1,260円(税込み)
一部大手書店に出ていますが、個展会場で販売予定。
『パリ画集・21世紀始まりのころのパリ』
マリア書房刊
ISBN4-89511-347-7
6,500円+税
この8年くらいかけて描いた、約100点の最新作素描原画を収めています。
「私のファッション屋時代」
新書版(展覧会場にて受注)
[日本語版]
講談社第一出版センター制作2002年
[フランス語版]
パリ・ボークレール出版制作2010年
2012年8月10日
「おかしな気候のパリ」
七月が、異常に気温が低くて、バカンスに海岸に出掛けても、寒くて震えている写真が、トップである。緯度が樺太中央位の北の町パリでは、夏でも軽井沢くらいの気候で、過ごし易いのが普通で、太陽に当たって、陽に焼きに行くのが夏なのである。そうして冬を越す準備なのである。
フランスでは、働く人や、企業の4割が、夏休みを取るという。1936年の人民戦線が獲得した、労働者の神聖な権利なのである。「釣りバカ日記」のような世界が、本当に実現しているのである。現在では、年間5週間も有給で休めて、夏はまとめて4週間まで取れる。しかし、4割の人が一斉に休むためには、6割のサービスに従事する人も必要な計算である。少しづつ時期をずらせたり、暇な時期休みを持つ人も出て来る。夏場の売り上げが一番大切なホテル、レストラン、地方産業は稼ぎ時でもある。幸せな4割の人々は、残りの10ヶ月間の働く日々を、来年はどのように過ごそうかと、期待と夢で働く。つまり、バカンス休暇、お金を使う消費の機構ができているので、これを貯めこんで蓄えにしようなどとは、考えてはいない。宵越の銭は持たなかった、江戸っ子みたいなものである。停年後の人達にも、それなりにバカンスの集いがあって、これも季節の習慣である。とにかく、国の年金を信用して、自分の老後生活設計を立てている。
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