ルネッサンス劇場
「おかしな気候のパリ」
しかしそれだけに、これを賄うための、働いている間の社会保障費払い込みの取り立ては厳重で、税務省とはまた別の保険機構が、実に厳しい取り立てで、期日を遅れると、ドンドン月10%で金額は加算、天文学的数字になって、倒産以外処理方法がなくなる。それで潰れたリトグラフの下請け工房が、幾つあったことか。下働き職人、カメラマン、モデルとか、人を雇うと、不定期フリーでも、雇われた本人だけでなく、雇った方にも、社会保障負担金の払い込み義務が発生するのである。人は雇はない、自分で済ませる方が身の為と、身に沁みてくるだろう。日本のニュースを見ていて驚かされたのは、保険金の払い込み不払い、未取立てが46.8%もあり、放っておいて払わなくて良いと家族に言った、税務署の最高幹部まであったそうで、日本の社会保障制度は、どうなっているのだろうと心配になってしまう。これでは基本が成り立っていない。勿論各自に、自分の保険番号を国から割り振られ、これが管理の基準に必要だし、フランス人を見ていると、給料票などキッチリ保管を生涯して、自分の証明のために何が必要になるか分からないから、備えているのである。
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