公益財団法人
山陽放送学術文化・スポーツ振興財団

シンポジウム記録集
『近代岡山 殖産に挑んだ人々3』を図書館に寄贈

山陽放送学術文化・スポーツ振興財団は8月17日、産業分野の先人を紹介する記録集『近代岡山 殖産に挑んだ人々3』200冊を岡山県立図書館に寄贈した。

記録集は、同財団が昨年8月からことし2月までに4回開いたシンポジウムの講演を基に、高梁市にあった吉岡鉱山を開発し後の三菱財閥形成に道をつけた近藤廉平のほか、マスカットの開発に成功し「果物王国岡山」の礎を築いた山内善男・大森熊太郎、郵便中興の恩人坂野鉄次郎、大原美術館や中国銀行旧本店などを設計し岡山の街をデザインした薬師寺主計ら、近代に活躍した9人の生涯をかけた挺身を取り上げている。

当日は、同財団の里見俊樹理事が岡山県立図書館を訪れ「大きな功績を残している先人たちが徐々に忘れられていく。この本を、岡山の歴史を知るきっかけにしてほしい」と中本正行館長に目録を手渡した。

中本館長は「時代と格闘し続けた先人の偉業がまとまった貴重な資料で、明治の殖産が活写されている。これまでの「蘭学3巻」、「福祉2巻」、「殖産2巻」と合わせて有効に活用していきたい」と述べた。

記録集は県立図書館のほか、県内の公共・大学図書館81館に送られ、貸し出しも行われている。

里見俊樹社長、中本正行館長
左:里見俊樹理事 右:中本正行館長