山陽放送学術文化財団は2016年4月20日、4月初めに発刊したシンポジウムの記録集『岡山蘭学の群像1』100冊を岡山県立図書館に寄贈。原憲一理事長から村木生久館長に目録が手渡された。
同館長は「研究資料としても貴重で、有効に活用させていただきたい」と述べた。
同書はさっそく、県内97の公共図書館・大学図書館に搬送され、それぞれの図書館で貸出し、閲覧が始まった。
『岡山蘭学の群像1』は、日本の近代化を牽引してきた岡山ゆかりの蘭学者たちのあくなき探究心とその姿、そして今後の課題までもが浮き彫りにされたシンポジウムをまとめたもので、日本初の女医・楠本イネ(おイネ)、江戸のマルチ人間・宇田川榕菴、日本の近代医学の祖・緒方洪庵の3人の実像が収められている。
同書は、第一線で活躍する研究者らが最新の知見・研究成果を交えて分かり易い言葉で発言しているほか、貴重な資料や写真を多数掲載しており、ありそうでなかった読みやすい「蘭学読本」に仕上がっている。
A4版、240ページ。1,400円(本体価格)。主要書店で販売されている。