「バカンス明け、まず一杯」

バカンスが明けて新学年度の始まり、9月から翌7月までがこちらの一年、1200万人の学生人口。小学校が始まり登校の送り迎えがはじまる。この国では小学校は父兄が責任もって学校の入り口まで、毎日送り迎えが義務なのである。携帯持たせて行ってらっしゃいでは済まない訳で、校門まで同伴が決まりで、その上生徒たちの携帯電話を学校内に持ち込みも、精神集中の邪魔になると今年から禁止された。

政府のバカンスも終わった。成立1年3ヵ月目のマクロン大統領の新政権、早速テレビ界出身人気者の環境大臣が、「大臣なんか辞めた」と自分から飛び出した。もう大騒ぎ、続いて水泳のスポーツ女性大臣も、辞めた。何だか以前の日本の民主党政権の構図を思い出してしまうし、政治が素人で思うようには従いて行かない訳である。若い理想で夢をもって成立スタートしても、何かを変えようとすると過去の利権者は、必ず自分の立場にしがみついて反対に回る。民のためと理想を持って耐えて闘う人が政治家と思うし、人気で大臣になったのでは長くは続かないなと思っていたが、1年3ヵ月も良くもった方だろう。しかしテレビの番組ではないのだから、思うようにならないから辞めたでは無責任。それでもマクロン新政権、バカンス明けに頑張ってサラリーマンの給与から源泉徴収を成立させて、来年度から実施される。日本や他の多くの国々でとっくに実施されているから、当たり前のことだと思っていたが、この国では言い出してから、反対されて潰されての、繰り返しで、なんと80年振りにやっと成立したのだそうである。第二次世界大戦の前から、議論、立法案は始まっていて、出来上がった制度の改革とは、そんなものかもしれないと思う。

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