岡山市出身でフランスのパリを拠点に活躍する画家、赤木曠児郎さんから月に1回程度「パリ通信」を送っていただいています。

2017年10月11日

「九月に入って、もう十月」

 日本の選挙が始まる。フランスのシラク大統領は12年間期待されながら、あまり業績もなく終わったが、只一つ、アメリカのブッシュ大統領に頼まれても「ノン」、理由が通らないとイラク攻撃に参加しなかったのが大変な業績だったと、今でも高く評価されている。フランス商品非買運動までアメリカで起こされながら頑張った。その前には太平洋で核実験を行って、非難されたのではあるが。平和憲法を持つ日本は、世界平和のための調停の先頭に立ってこそ、世界の評価がされるだろうと考えるのが常識に思える。ことさら恐怖を煽って戦争に持ち込みたいような人たち、今回はどんな選択を示すのだろう、日本人の評価に、世界の眼が集まっている。
 シーズンが始まり、また皆がパリに戻り、色々な人に会った。
 9月第一陣、フランス外人記者会の集まりでドミニック・レーニエ氏の記者会見、フランス政治高等科学院の教授である。5月のフランス大統領選挙で、政党政治が見放されて大変革、どうなって行くのかの分析を発表する。ヨーロッパの26ヵ国にアンケートした労作「民主主義はどこにゆくのか?」という自著が10月初めに刊行されるので、この宣伝もかねた記者会見で、「東京から政治討論会に講師として招かれて行き、帰って来たばかりです。小池都知事どうなるのでしょうね」日本人と私を見て、ご挨拶である。

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