ブールデル美術館
「おヒップからのパリ」
外で絵を描いていて、本物のパリジャンはもう6月も末から、車のトランクを明けて沢山荷物を積み込む姿が、あちこちで目立つ。9月末までバカンスに田舎のセカンドハウスや、地方に移動してしまっているのである。どうしても仕事のあるサービス業の人や、労働者だけが残って、車も人通りも、ぐんと減ってしまったパリの夏である。サッカーの後、ツールドフランス(フランス一周競輪)の決勝戦がシャンゼリーゼに入る日曜日があって、あとは本当の夏休暇に入り、催しも、イベントも地方に移動してしまっている。音楽や演劇も、盛んな国なのだが、これも毎日多すぎる上に一流ばかりなので、もとめて行けば際限がないから、自分の仕事に集中が、ベターで最高の日々と、心得る。食事だけは3度3度のことで欠かせず、出費が伴うから気を使い関心がある。何処に行っても楽しそうに外食、食事をする人たちの姿が溢れていて、物乞い、浮浪者、難民家族も街頭に多いが、景気、不景気関係なく、飲食産業は何時でも栄えている。賑やかにテラスまで人々の溢れる店、ひっそりと誰もいない店、まことに明暗がはっきりしていて、人の気の無い店は、たいがい店の方に問題があり、避けるのが賢明で、みんなよく知って居る。
2016年7月10日 赤木 曠児郎
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