「格差の無い社会に、
 何か良いことあるのだろうか」

 年に一回1月に開く、桂由美さんのパリオートクチュールコレクションに招かれる。今回はもう50周年記念とのことでお目出たい。20点ばかり、「琳派」をテーマに、友禅や刺繍の京に残る最高に贅沢な技術をふんだんに使い、光琳や乾山の絵柄の再現が売り物。洋服の形は一定している、つまり和服の考え方である。ここまで押し通すと、批判を超えた弩迫力があって、この人独自の道(一つのブランド)を打ち立てたなと拍手した。フランスに学ぼうなどと、キョロキョロしてないのである。それよりフランスの外務大臣は、このような優秀な伝統工芸の職人技術は、吸収取り入れさせようと、京都に九条山会館(ビラ9条山)という、フランス人留学生派遣のための寮まで、昨年発足させている。この資金を寄付したのは、元イブ・サンローランの設立オーナーだった、ピエール・ベルジェ氏である。
 アフリカのある大統領が、日本からのワクチンが、エボラ熱に有効で、日本がワクチン開発の第1号に成功したと発表。フランスのニュースで大きく報じられている。ブラボ!早く核を人類が制御する技術を、日本から開発してもらいたいと願う。

2015年2月10日 赤木 曠児郎

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