ビラ・サントスデュモンの入り口
「殴られたり、叩かれるのが普通だった頃」
フランスの今日、税制への不満が荒れまくっている。西部のブルターニュ地方では、シンボルに赤いキャップを被って、県庁の前に押しかけ、農民は農産物をばらまく。次々企業が倒産、人員整理で職場の縮小、失業増加の不満、不安で、みんながデモる。人件費は高く守られているし、時代に合わなくなっているから淘汰される訳なのだけれど、既得の安泰の維持を政府に求める。社会党に任せた政府は、真面目に行き届いた社会保障のシステムで人々を守ろうと努力するから、財源がいる。選挙の公約では税金を軽くすると約束し、一方で下げても、お金は必要な訳で、この3年間で87件の新しい新税が作られていると報道されている。日本のように国債を出して未来に借金を押し付けて、その場逃れで過ごそうとするのでなければ、税金しか手段はない。消費税20%は普通で、金持ち税が出来、サッカーチームに収入の75%課税とか、タバコ税、各種の特別税が工夫され、日本のビールの税金のようなことになる。結局、国民はあまり政府に頼まず、依頼せず、国は出費を極力節約して、赤字の借金を減らす工夫しかないのだが。若い人の進出の職場を奪っているのだから、一度定年退職した官吏の天下りなどには、すでに恩給がある訳で、その上まだ社会にご奉仕したいのであれば、無料か、天下り税90%でも普通だと思える。フランスでは、65才になると老後年金の払い込みが終わり、計算されて年金が出る。まだ働けるから働いて掛け金を続けたいと言っても、絶対受け付けない。締め切って、以後はルトレット(引退生活者)のクラスに入り、年金が送られてくる。趣味は仕事で す、なんて開き直られても仕方ないが、若い人も次々育ってきている、隠居は、隠居らしく出来ないのかね。組織に何時までもぶら下がらない、他人に使われない、自分の時間を生きるのが、フランス人は上手いと思う。
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