岡山市出身でフランスのパリを拠点に活躍する画家、赤木曠児郎さんから月に1回程度「パリ通信」を送っていただいています。
ポトキ屋敷(2) - 赤
ポトキ屋敷(2) - 赤


【近況】
  
11月3日〜9日
  「アール・アン・キャピタル展」
SNBA および デッサン・水彩協会コーナー
(グランパレ・パリ)
  
11月12日〜16日
  「サロン・ドートンヌ展」
(シャンペレ会場・パリ)
  
12月10日〜13日
  「SNBA展」
(カルーセル・デュ・ルーブル会場・パリ)
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≪新刊≫

『アカギの版画パリ百景』
マリア書房(京都)
1,260円(税込み)
一部大手書店に出ていますが、個展会場で販売予定。


≪既刊≫

『パリ画集・21世紀始まりのころのパリ』
マリア書房刊
ISBN4-89511-347-7
6,500円+税
この8年くらいかけて描いた、約100点の最新作素描原画を収めています。

「新書版・私のファッション屋時代」

900円+送料
講談社エディトリアル・株式会社第一出版センター(担当・大崎さん)
TEL(03)5319-4150
FAX(03)3944-5241
または、展覧会場でのみ発売
 
2009年10月20日

「デパートの寅さん」

 日本に一ヶ月旅行してきた。普通こんなに長くパリを不在にすることは珍しいが、大阪と京都と、デパートの画廊での個展が続いたので、こうなってしまったのである。一ヶ月外食で、在宅して三度、三度食事を準備する心配のなかった、同行の家内には、極楽だったようである。自宅に帰りつくや、もう何にしようかと頭を痛めている。
  会期中はズーッと二人とも会場にいて、訪ねて下さるみなさんとお目にかかることにしているので、三年ぶり、人の絶えるようなこともなく、有難いことであった。経済状況が悪い、不景気だと新聞のニュースでは明るくないが、久しぶりみなさん懐かしく、話し込みに来てくださったのである。デパートの中にいるから、外の気候がどうなのかも知らない一週間で、毎日が終わって外に出れば、もう夜である。
  それにしても変わったのが百貨店で、朝開店前に門前に人が待ちかねて並び、一日中買い物客で混雑しているという、昔の光景はない。新聞の経済面でも、百貨店の対前年同月比落ち込みとの、報道ばかりが多い。土・日など逆にガランとして、昔は人の少ない、来ん曜日と呼んでいた金曜日の方が、逆に人の出が多いので、変わったなとも思う。寅さんは縁日から縁日、こちらもデパートからデパート、私の子供の頃など、神社仏閣の縁日は地方全域の人出を集めて賑わっていたから、どちらも似たようなものと、自分で思うのである。


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赤木曠児郎氏 略歴
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