グレ・シュール・ロアンの黒田清輝通り(1)-白
ワインバー・ルビーの店
 

「新しい年」

 新年の話題は、タバコの話につきる。自分の自宅は別として、一般の公共の場所では禁煙が、もう昨年から常識だが、特例として一年間だけレストラン、バー、ホテルなどで特定の喫煙席をもうければ吸うことが認められていた。それが12月31日で完全禁止となり、罰金、吸わせた店の経営者にも重い罰金となったのだ。1976年7月9日、フランス議会でタバコは有害物質との法律が通り、32年間の闘いで、完全勝利となったわけ。フランス人六千万の人口のうち、年間六万六千人がタバコの煙の害で死に、内五千人は本人は吸わないけれど、周りに居る人で、呼吸器を侵されて亡くなっていると発表されている。
 おかしなもので、建物の中ではいっさい吸えないのに、路上の大気中は別に問題にされていない。休憩時間に外に出て吸う人、地下鉄から地上に出てホッと一服の人、歩きながら吸う人、若い女性も結構いて、なかなか法律というものは、難しいものだ。

2008年1月8日 赤木 曠児郎  
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