共和国の像
共和国の像
 

「ストライキの話しばかり」

 しかし年金だとか、国民健康保険、助成金などの社会保障の制度が行き届くと、政府は財源難に頭を悩ますのも仕方ないことである。消費税19.6%、特別な生活基本品の5.5%の例外を除き、全てに2割を課税して集めても、赤字は中々なくならないので、定年年齢をずらして働く年限を延長したり、有利になってしまった公務員保険とか、炭鉱鉱員、機関車の運転手などのようなハードな労働と認められて、一般より短く早く定年の取れる制度を、みんな不平等なく改めよう、などすると火を噴くのである。
 日本ではすんなりと国立大学の独立行政法人化も出来てしまったが、この国ではサルコジ新大統領が同じ問題にも手をつけて、こちらも大騒ぎである。バカンス明けから大学の学生騒動も燃え上がって来た。交通と学生の騒動が手を組むと、1968年5月革命のような国中におよぶ派手なことになるので、充分要注意である。
 石油原価の値上がりから燃料費の採算がとれず、漁師たちも社会保障費の払い込み免除措置を要求して立ち上がった。秋以来、全ての物価が影響を受け値上がりし、みんな出費を引き締めている。

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