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「デモの報道」 そうかといって、社会保障の制度が進むところまで進み、行き過ぎるくらい守られているように見えるフランスと日本とを、同じに考えてはいけないのである。一年でも早く定年の権利を得て、年金を貰ってのんびり気儘に暮らしたいと考えるフランスと(そのためには資金がいるから消費税は20%だし、あらゆるものに特別税が設けられて、国民総生産の半分は国に吸い上げられる)、老後の心配で少しでも永く働きたく、天下りまでしてガツガツ稼ぎたい国と、同じ条件ではないのは誰でも分かる道理で、新卒の学生も学歴と免状レベルによって、適性職としてすぐ管理職につくのである。全員新入社員で鍛えられ、昇進してゆく日本と同じに考えることは出来ない。そして雇えば労働法で保障されて解雇出来ず、これでは危なくて、雇用者に負担の高い社会保障分担金を払ってまで、うっかり人は雇えない。社会全体が高学歴になり、免状相応の職を要求しても、皆の満足する数だけの職場があるわけはないのである。
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