テラスから(1)
 

「思い違い」

 現在、東洋で映画祭やフェスティバルの催しが多く、韓国は力を入れてトップ、中国が追いかけて伸びている。日本は沈滞。
(そういえば、パリでも韓国映画50本上映の、映画週間行事の大きな広告が、先月もメトロの構内に出ていた)
 日本映画のレッテルは、「残酷とエキゾチック」がイメージで売り。「怪談物」も受ける。
(羅生門の林の中での殺人だし、以来ハラキリだとか、楢山節考、戦場のメリークリスマスだってショックなもの。私の質問、寅さんなんて、何度見ても飽きないのですが?)
 期待して一回だけ、パリで興行に出されて見たのでしたが、全然不発で、一回で終わりでした。
(小津安二郎映画だけは評論家に高く、日本よりパリでの方がよく上映されているが、お能の映画版エキゾチックかも。考えれば座頭市の人気、仁義ヤクザ映画にしても、外国人が求めるのは、残酷と異国趣味が受けるのかも。中国映画にしても活劇の美しさ。今日本のアニメ映画が受け始めているが、やはり主題は風変わり。他国にとって外国文化とはこんな物かと妙に納得させられた)


2005年2月18日 赤木 曠児郎  
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