「バカンスのはじまり」

　学校が６月末で終わるから、早組の人たちは、もうバカンスに向かい、パリの町中も、人、車、グンと空いてくる。今までやっていたストやデモも、バカンスである。逆に普通に交通手段も動く。
　断固として「ストの日の休日手当ては認めない」と政府が宣言しただけで、デモの参加者が、ドンと１割に減るのだから、お祭り騒ぎのピクニック気分で、一般生活者が税金からスト参加手当て保証しながら、困らされていたのか？と疑問になる。実際にデモ行列を見ると、仮装したり、面白い文句の吹き流し抱えたり、生活にかかわる殺気だったというより、政府を揶揄するような、ジョークの気分を感じてしまい、まだゆとりがあるのだろう。またバカンスが終わったら、政府に対する抗議を続けると、労組は宣言。
　しばらく静かと思ったら、７月に入って思わぬところから、スト騒ぎが話題。夏はみなパリを離れ地方に向かうので、パリの劇場やホール関係は休み、各地方都市でフェスティバルが開かれ、音楽祭、演劇祭、映画、歌、いろいろ地方に毎年特色ある催しで有名な町が多いが、芸能人、演芸関係者の組合が、年金制度の期間延長や、失業保険制度の改革に反対してスト、開催中止したり、延期したり、交渉中のところが沢山になって、騒動なのである。