淵本 文枝

瀬戸内市立美術館へ

2025年01月17日

今日のラジまるは、瀬戸内市牛窓の瀬戸内市立美術館へ。



 

3月9日まで企画展『96歳セツの新聞ちぎり絵原画展』が開催されています。


学芸員の原野裕美子さんにお話を伺いました。

 

会場には奈良県在住の木村セツさんの手がけた作品、およそ140点が展示されています。

木村さんは現在96歳!ご主人を亡くして塞ぎ込んでいた時に、娘さんに勧められて、なんと90歳で新聞ちぎり絵を始めたのだそうです。

新聞からいろいろな色、写真パーツ、文字などを切り出して、張り合わせて食べ物など日常のものを描いていきます。

細かくて、鮮やかで、可愛らしく、またユーモアもあって。

長年いろいろなものを観察してきたセツさんだからこそ、表現できる、これも『味』なのかなぁと感心しました!

 

海老フライ

セツさんの好物です。カリッと油で揚げた質感や、熱々の温度感まで伝わってきます。美味しそう。

卵かけご飯

卵の黄身の色や白身の透明感、米粒の細やかさ。新聞の文字も少し取り入れているところがポップでオシャレ。

マッシュルーム

この展覧会に合わせて制作した新作です。牛窓特産のマッシュルームをモチーフにした作品。カッティングボードの木目や、マッシュルームの色の違いなど、こだわっています。

90歳で才能を見つけ、96歳になっても更に楽しくて新聞ちぎり絵にのめり込んでいるなんて、人生いつチャンスが巡ってくるかわかりませんね。

それを見逃さないようにしたいものです。

セツさんにはそんな希望と勇気を与えていただきました。

 

岡山では初めての大規模個展です。

3月9日(日)まで。ぜひご覧ください。