今日のラジまるは、岡山市南区浜野のカフェZへ。

 

現在山口敏郎展〜無限露〜が開催されています。

 

スペイン・マドリッド在住の造形作家の山口さんは今年もエネルギッシュな作品を披露してくださいました。

 

今回のタイトルは、『無限露』。いつも強いメッセージを伝える山口さんの、この作品に込める思いを伺いました。

 

現代の、戦争や天変地異で一瞬で運命が大きく変わり、今まで築いてきたものが崩壊してしまう様が、鴨長明の方丈記の世界を彷彿とさせるのだそうです。

『行く川のながれは絶えずして、しかももとの水にあらず』

『露おちて花のこれり。のこるといえども朝日に枯れぬ』

朝顔の上で儚い生を結んでいる露は、今を懸命に生きている。今を愛おしもう。

というメッセージです。

 

生の顔料と油を練り合わせで作った絵の具を何度も何度も重ねると、ふつふつと泡が湧き上がるのだそう。

デザインしてしまうのでなく、自然に出来上がる凸凹は、まさに『うたかた』。

その露は、儚いけれど終わらない。

 

今回は色を楽しむものと、方丈記を和紙に墨で書いたものを切って再構築して貼り合わせたものなど、30点程の展示です。

 

ラテン系セニョール、山口敏郎さんの個展は、19日まで。

全日ご本人在廊されているそうです。スペインの事など、楽しいおしゃべりであっという間に時間が経ちます！随時ギャラリートークがあるそうですので、立ち寄ってみてはいかがでしょうか？