5月29日(水) よる8:00~8:55

望まれない性を生きて~臼井崇来人 闘いの十年~

性別変更における手術要件は憲法13条に違反する——。
2023年10月、最高裁判所の大法廷が示した決定だ。
日本ではこれまで社会の混乱を避けるためとして、性別を変えるには生殖能力を失わなければならなかった。
このため、生まれ持った体の性と心の性の不一致に苦しむ性同一性障害者ら1万人以上が、精巣や卵巣を摘出する手術を受けて性別を変更してきた。
しかし、性別変更のため、事実上、手術を強制するのは人権侵害ではないのか。
そもそも、生殖能力を失わなければ本当に社会は混乱するのか。
8年前、岡山県新庄村に住む1人のトランスジェンダーが起こした訴えが、やがて最高裁の決定につながっていく。
心のままに生きることを求め挑んだ10年の記録。