12月31日(木) 午後0:55~1:55
島の命を見つめて~豊島の看護師・うたさん~
超高齢化を迎えた豊島(香川県土庄町)。若い世代の多くは島を離れ、残ったのは70代・80代のお年寄りばかりだ。彼らはいま、静かに島の時間を過ごしている。
そんな彼らの命に寄り添うのは、島で唯一の診療所「豊島健康センター」だ。看護師の小澤詠子さん(36)は、診療のかたわら毎日高齢者世帯を訪問し、健康状態を看て回っている。彼らの口から出る言葉は「はよ死にたい」「わしが先に逝きたかった」・・・彼らはいつも親兄弟や自らの死と向き合いながら生きているのだ。
死を覚悟した人たちを、医療で支える・・・そんなジレンマを感じながら、日々お年寄たちに寄り添う小澤さん。彼女は言う、「ここは生き合い、死に合う島」なのだと。医療を通した看護師とお年寄りとの「生と死」を追った。
写真= 訪問看護をする小澤詠子さん(香川・豊島)