5月21日(水) よる8:56~9:54
日本一へアタック~素顔の岡山シーガルズ~
「あの時は試合後にぶっ倒れてもいいと思った。たぶんチームのみんながそう思っていたと思う…」と岡山シーガルズのセッター・宮下遥選手(19)は振り返る。
バレーボール・Vプレミアリーグのセミファイナル、初めての優勝決定戦進出をかけた久光製薬戦は、まさに岡山シーガルズのチーム力が輝く試合だった。
「宮下選手の目が違ってましたね…」と久光・中田久美監督(元全日本セッター)はたたえる。宮下選手の右手にペンで書かれた数々のメッセージ、それは試合に出ないチームメイトからのものだ。チーム全員の気持ちとともに挑んだ一戦だった。
前身は「東芝シーガルズ」。2001年にVリーグ初のクラブチームとして岡山に拠点を構え13年になる。ロンドン五輪女子バレー・銅メダルの立役者、山口舞選手。プリンセス・メグと呼ばれ絶大な人気を誇る栗原恵選手。そして全日本の若き司令塔宮下遥選手。さらには関李香選手や川島亜依美選手など全日本メンバーも多い。
もはや岡山シーガルズは、多くのスター選手をそろえる名門チームとなった。
「結婚し家庭に入っても、素敵な女性でいられるよう指導してるんですよ」と河本昭義監督(笠岡市出身)はにこやかだ。貴重なオフの日、街へショッピングに出ながらも「買いたいものが決められない」宮下選手。オフタイムの使い方は下手だと笑う。ラーメンに続きカフェスイーツ、食欲旺盛な選手らの素顔はごく普通の明るい女性だ。この春、チーム史上最高位となるVプレミアリーグ・準優勝を決めた岡山シーガルズ。その熱戦の数々、そして選手たちの素顔を追った。
写真:CM撮影にのぞむシーガルズメンバー