4月9日(水) よる8:00~8:54
“花で笑わせたい”~あるフローリストの挑戦~
フィギュアスケートの2013年グランプリファイナル、優勝した浅田真央選手がブーケを高々と掲げる。デザインは扇子の形。一方日本選手権、優勝した羽生結弦選手が表彰台でじっと見入ったブーケはサンタクロースの帽子形だ。フィギュアのセレモニーには欠かせないメダリストブーケ、手掛けているのが岡山県笠岡市在住のフローリスト萬木善之さん(40)。「表彰台の一瞬でも選手に楽しんでもらいたい」と彼は願う。
この冬、宮城県仙台市内の保育園で園児と共に一台の車を「花の車」に変えた。
所有者でもある先生へのサプライズプレゼントだという。
「花の力で人を笑わせたい。メダリストブーケも取り組みのひとつなんです」。
彼はその取り組みを「緑花笑(りょくかしょう)」と名付けた。
「植物で笑わせる世界唯一のフローリストを目指しています」。
苔のスーツを身にまとい、さっそうと走らせる車はびっしり苔に覆われた、その名も「苔カー」。なんとこれで京都、さらには東京を目指すという。笑顔を振りまく苔カーの旅に密着した。
2014年春、フィギュアの世界選手権で浅田選手が掲げたピンクの丸いブーケ、そのデザインに込められた思い。そして念願だった医療現場への初挑戦・・・。
植物の新境地に挑むフローリスト萬木善之さん。彼が追い求める花の力とは。
写真=世界フィギュアに向けブーケを試作する萬木善之さん