7月17日(水) よる7:00~7:55
ドラッグの罠
覚せい剤にコカイン、マリファナ。薬物に手を出し、依存症となった人は全国に100万人以上いるといわれ、そしてその数は日々増え続けている。そしてこれまでとは比較にならないほどたやすく手に入るドラッグ「脱法ハーブ」が薬物使用者の増加に拍車をかける。それは岡山でも例外ではない。ドラッグの闇への入り口はどこにでもあるのだ。
一度ドラッグに手を染め、依存症になった場合、その回復は非常に難しい。依存症を完全に治療する方法は医学にはないのだ。薬物依存症から抜け出すために必要なものは、まず自分が依存症だと認めること。そして薬物を使わない日を一日一日と積み重ねていくことしかないともいわれている。
瀬戸内市にある一軒の民家で共同生活を送る男性たちがいる。岡山DARC(ダルク)の入所者は、全員が薬物依存症だ。入所者だけでなくスタッフも、そして責任者である千坂代表も、覚せい剤や脱法ハーブなどの薬物に手を染めてきた過去を持つ。
彼らが行うことは同じ境遇の仲間たちと毎日、なぜ自分はドラッグに手を出したのか、それにより何が起きたのかなどを共に語り合い過去を直視すること。それを現実として受け入れながら、薬物に手を出さない日々を積み重ねている。
しかし、それは容易な道ではない。日々湧き上がる薬物への欲求、中にはその欲求に負け、施設から姿を消す者もいる。
薬物依存症の闇から抜け出すための回復への光とは—ドラッグを巡る闇と光を描く。