5月15日(水) よる7:00〜7:54
公平さんのような空の日に…~「弱者の味方」逝く~
「平成の鬼平」、「市民派弁護士」「鬼の中坊」・・・。
数々の異名をもつ元日本弁護士連合会会長の中坊公平氏が5月3日に亡くなった。
森永ヒ素ミルク中毒事件を始め、香川県豊島の産業廃棄物問題、豊田商事事件で被害者の救済に尽くした。かつて中坊氏は「弱い者の味方になって、強い者とけんかするという弁護士の仕事は私の生きがいだった」と自らの人生を回想している。
豊島の産廃問題では、住民に、権力と向かい合う覚悟を問いかけ、ともに闘った。
県の謝罪、産廃の完全撤去へ…。解決に導く中坊氏の姿を山陽放送も追い続けた。
人なつっこい風貌で、関西弁の軽妙な語り口、涙もろいところもあった。一方、仕事になると、鋭い眼差しで問題の核心を炙り出し、粘り強く追及する姿勢を崩さなかった。
時に、中坊氏の豪腕ぶりは、行き過ぎて批判も受けたが、弱者の目線は、生涯、忘れなかった。「平成の鬼平」と呼ばれた中坊氏、その素顔にも迫る。
写真= 2011年11月、京都の自宅にて、豊島について語る中坊氏