「大失業時代」
政府の発表も、会社や協会の会議や集まりも、自宅にいてデジタルでのやりとりが主になって、パソコンを使いこなせなくては、生きて行けない時代になった。そのかわりパリの街は人影すくなく、バカンス時期のような快適さで、地下鉄もバスも通勤時のような、ラッシュはない。観光立国のフランスでは、経済の25%位が観光に関係している。外国人客が自由に出入り出来なくなって、宮殿とよばれる高級ホテルは開けない、レストランも贅沢な高級店では客がいない。商店も贅沢客が来なくては家賃が払えない、閉店貸し店のシャッターを降ろすところがこの期に急増している。沢山ある旅行エージェントも客がないので休業、空港往復客がなくてタクシーはガラガラ、それどころか飛行機が地上に釘付けでエアフランスは7500名の従業員削減、飛行機を作るエアバス社は全世界で15000人の従業員削減、フランス国内だけで5000人職を失うとか、ビックリニュースの連続発表。今まで日々細々でも続けていたところが、2ヵ月以上も休んでみれば回転できなくなって、立ち上がれず大失業時代を引き起こしてしまって、病気退治どころか社会不安になっている。フランスお得意のデモも連発で、SNSで集まる未届け不法デモも週末には多く、テレビ情報で注意が肝要。対策に7月1日からは大巾に国境を開いて観光客歓迎といっても、病気を持ち込まれては困るし、すぐ外国人観光客が回復するものでもない。早速政府が今月かわり、用心しながら今度は病気対策より、経済回復が目的の新内閣が今週から誕生したばかりである。第二波のコロナが、再びバカンスが終わりヒトの戻ってくる秋口には起きると警戒されていて、隔離封鎖措置は行わないとは、新首相のテレビでの新着任発言であるが。
2020年7月10日 赤木 曠児郎
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