「京都」
パリの広場にいる鳩の汚いこと。油染みて薄茶色に汚れて、痩せこけている。パリ市が糞による汚染の被害で、酸を含んでいて雨に合うと建物や記念碑、銅像などが溶かされて痛んでしまうので、鳩追放、餌をやることは禁止。やれば正式には罰金が課せられるが、だからヨーロッパの都市名物みたいにワーッと鳩が集まって、観光客が喜んでカメラを構えるなんて風景は、マー行政も黙って目をつむっているわけである。餌の中にホルモンを入れて不妊症になるように仕向けたのを撒いて対策を講じたり、建物の鳩の留まりそうな場所には、ピッチリと針金の針を立てて、鳩が留まれなくしてある。留まると糞だらけになり、そして石や金属が溶ける。
昔は鳩色というくらいで、美しいなと思う、若い、いい鳩がバタバタ飛び回っていたものだか、この頃は都市の邪魔物扱いで、よく道路に死骸が転がっていたり、車に轢かれたりしている。何だが都会に集まり、石油を使いまくる人類の未来を見るようで、あまり気持ちが良いものではない。
今日から1ヵ月セーヌ右岸沿いのハイウェーを閉め、砂をいれ椰子の植木を並べ「パリ海岸」、バカンスに南に行けない人のための、名物日光浴が始まる。
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