国道53号線を北上し、御津を過ぎて旭川にかかる橋を渡るとすぐにオアシスがあると石原D。立ち寄ったところには自動販売機がずらっと並び、ゲームセンターにはUFOキャッチャーも。
マイカー全盛時代を迎えた昭和30年代後半から40年代。全国の幹線道路に次々とドライブインが開業しました。
ここ「ドライブイン旭川」もその中の一つ。昭和43年1月1日にオープンしました。
こちらのお店では、旭川にちなんだあるものがラーメンを運んできます。その正体を明かすのは後にして、まず厨房に入らせていただく石原Dと大寺アナ。
- 大寺アナ:
- 石原Dの目が輝いています!
- 石原D:
- 下処理をものすごく丁寧にしてる。
寸胴の中で6時間以上かけて煮込んでいるのは、キャベツ、玉ねぎ、にんじん。動物系は、鶏ガラのみと、いたってシンプルな組み合わせ。そのお出汁と合わせるのは、チャーシューを煮た後の醤油を濾して寝かせたタレです。
ベースとなる出汁は、ラーメンもカレーも一緒だという社長の日野さん。創業当時から守り続けてきた味です。
今回、石原Dがオーダーしたのは「とんかつラーメン」。
国産の豚肉をカラッと揚げて、ザクザクと切り分けます。麺は中細麺。出来上がったラーメンは高瀬舟に乗せられ、テーブルへと運ばれてきました。
高瀬舟と言えば、室町時代の終わりに吉井川、高梁川をはじめ、岡山の主要な河川で使われるようになり、江戸時代には日本各地に普及しました。旭川でも昭和のはじめまで活躍していたのです。
石原Dはいつも、「岡山(京橋)」の船着場(テーブル)に座るのだとか。
さて、高瀬舟に運ばれてきたラーメンをテーブルにのせ、さっそく大寺アナの食リポです。
- 大寺アナ:
- ラーメンにとんかつが乗っているので、けっこうクドいと思われると思うんですけど、スープが本当にスキっとしてるので、ぜんぜんくどくないですね。これは女性でもさくさく食べられます。
このとんかつラーメン、実は日野さんの子どもの頃の「まかない」だったんだそうです。
ラーメンも食べたい、とんかつも食べたいという子どもごころ。
とんかつラーメンの味の決め手は、かつて日野少年が思い描いた「子どもの夢」という名のスパイスだったのです。
- 日野さん:
- 目標は変わらないこと。長く続けること。どこまでできるかわかりませんけど、この形で何年続けられるか。
最後に石原Dの手記をもって、今回の放浪記はおしまいです。
ドライブイン旭川が出来た年 僕は 小学校4年生だった。
マイカー時代が始まり 家族と車で出かけ 外食するのが うれしかった。
そんなことを思い出させる メニューがずらりと並んでいたショーケース。
50年近く立った今も「ラーメン食べに行こうか?」の声に喜ぶ 子供たちの姿がある。
昭和の思い出が生きる店。ここに来るたび心は いつも子供に帰っている。
時代が進む中で 変わらないラーメンに出会うと なぜか
うれしい。石原正裕
カレーも美味しいということでしたので、ぜひ、カレー(ランチタイムのみ)も食べてみてください。
次回をお楽しみに!
店舗情報
- 店舗名
- ドライブイン旭川
- 営業時間
- 10:00~21:00
- 定休日
- 木曜
- 駐車場
- 有
- 住所
- 岡山県岡山市北区建部町吉田1168
- 交通手段
- 山陽自動車道岡山ICから国道53号を津山方面へ車で約25分
- お問い合わせ
- 086-722-0636
地図